第10章 ダイニノヒメ…アラワル
翔ちゃんと2人でお風呂に入って上がったら大野さんが帰ってきてた。
「…盛んなや」
「いいじゃん…減るもんじゃないし!ね?しょうちゃん?」
「ふふっ。智くん…ヤキモチ妬いてるんだよ」
「ふーん?おじさんでもヤキモチ妬くの?」
「るっせ!今日は2人に突っ込むからな!」
おかしいんだよね…。
昨日から。
俺の顔を見てくれない。
会話はしてるけど…。
翔ちゃんの膝に寝転がってゲームをしてると俺のスマホが鳴り響く。
「もしもし?潤くん?」
「…ちょっと時間ある?」
「…うん?」
あー。
潤くんと何かあったんだ。
直感的にそう思った。
仕事の合間に会うことになった。
「どうかした?」
こっちは朝から翔ちゃんに突っ込んで下半身重たくて早く横になりたいんだよね…(俺がしたことだけどぉ)
「…謝りたいことがある」
そう言って…見せられた写真。
「…ん?」
よく見ると潤くんのマネージャーと俺。
「…大野さんに見せたんだ」
「…は?」
よく見ると…潤くんマネージャーに俺が襲われてる状態。
「…お前から、何もかも奪いたかった」
えーと…。
頭が追いつかない。
「大野さんに…脅迫して、俺を抱いて貰った」
「……は??」
「けど、この写真はただのマッサージしてる所だって大野さん見破って…それなのに、俺のこと抱いてくれた」
…あー。
だから…大野さんの態度がおかしかったんだ…。
「次は翔くん?って言われて…ハッ!と気づいて…俺、何してんだろ…って…自業自得に陥ってたら、抱きしめてくれたんだ…」
…大野さん。優しいからね…。
「ニノから…すべてを奪いたかった。でも…」
「…でも?」
「…俺は、ニノも好きだって、事。忘れてた」
潤くんが頭を下げる。
相葉さんに……大野さんに……
あー。それで??二人共潤くんに落ちちゃた???
相葉さんが俺から離れた事も…
納得した…。
「…相葉さんは?」
「…え?」
「…心から、好きなの?」
「…う、ん…」
「だったら…いいよ?」
「…に、の?」
ふわりと潤くんを抱き締める。