第5章 ホンリョウハッキ

泣き出しそうな俺を優しく抱き締めて
くれる相葉さん。


「ニノ？どうしたの？」


「…や、だ」


「何が嫌なの？」


「…ぁ、いばさんは、おれのだもんっ」


「……ニノ」


「しょうちゃんとこには、いかないでっ」




ベゾベゾ泣き出した俺を
トントンと背中を優しく叩いてくれてる。



「…ぁ、のねっ。なんでもするっ！
なんでもするからっ…俺のそばにいてっ」


「…ふーん？なんでも？」


「…ぅ、んっ！なんでもするっ！」



相葉さんの手が止まり…
頬を優しく包まれる。



「…ニノ？よく聞いて？」


「……んっ」


「翔ちゃんとはね、別れることは出来ないよ？」


「………」


「けど…。翔ちゃんと一緒にニノの事。
愛することは出来るけどな？」


「……へ？」


「言ってたでしょ？翔ちゃんと
えっちしててもニノだと思って抱いたりしてたって」


「………」


「翔ちゃんもね？俺の気持ちは知ってるの」


「ぁ、いばさん…」


「どう？翔ちゃんと、俺と二人で
ニノの事、愛してあげれるよ？」



相葉さんの瞳は真剣だった。
確かに…翔ちゃんと別れて、なんて、
俺が言えるわけがない…。



あんなに…気持ちいいセックスを、
翔ちゃんにもしてもらえるの？


俺の尻の孔が、キュンとなった。




「……けどっ！相葉さんは、よくても…
しょ、ちゃんは、俺の事……」


「ふふっ。俺が好きなものは翔ちゃんも好きなの」


「……っ」


「契約成立？」


「…け、いやく？」


「そうだよ？契約。３人だけの秘密の契約」




秘密の契約……。



俺は…心の中で微笑んだ。



さぁ。
恋愛ゲームが始まりますよ。