第14章 滑落事故
「何だそれは。」
「私はを小さな子どもだと思ってきた。だが今となっては立派な女性だ。」
「エルヴィン、何が言いたい?」
「私のに対して抱いている気持はお前と同じだということだ。」
それを聞いたリヴァイは蒼白になる。リヴァイは自分の心の中を見透かされたことを知ると同時にエルヴィンに剣呑な目を向ける。
「お前、が目を覚ましていないからと言って手ぇ出すんじゃねぇぞ。」
「さすがに病人に手を出す趣味はないな」
そう言い放つエルヴィンの目は壁外調査の時と変わらない冷たい目をしている。
「チッ、仕方ねぇな。飯と風呂に入ってくる。」
「ゆっくりしてていいんだぞ。」
「ほざけ!」
リヴァイはそう叫ぶように言うとやや乱暴に病室の扉を閉めて出て行った。