第13章 誰も治せない病
「そうか。」
エルヴィンは紅茶を飲みながら今度は真っ直ぐにの瞳を見つめた。
「では、今度はに聞こう。はリヴァイの事をどう思っている?」
「私がリヴァイ兵長をですか?」
その問いに対しては大きく戸惑う。
「とても大きな人だと思います、でも分からないです。本当に。分からないんです。今までの自分と違うんです。自分を避けられてると思うと苦しいんです。でも一緒に仕事をしていても苦しいんです。」
「そうか・・・ならば君は病気かも知れないな」
「病気?!体のどこが悪いんでしょう」
「君はいつか、恋というものがどういうものかと聞いた時を覚えているかね。」
「はい。」
「今かかっている君のかかっている病気が“恋”だ。」
「え?」
エルヴィンはくすりと笑うと頷いた。
「えっ、その私がリヴァイ兵長に恋をしているということですか?」
「違うかね、。彼のことを考えるとソワソワしたり落ち着かなくなったりしないかい。それが恋だ。辞書に載っている文字をごらん。」
エルヴィンはあの日のように書棚から辞書を取り出しに指し示す。
恋愛とは特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で、二人だけで一緒にいたい、精神的な一体感を分かち合いたい、できるなら肉体的な一体感も得たいと願いながら、常にはかなえられないで、やるせない思いに駆られたり、まれにかなえられて歓喜したりする状態に身を置くこと。