第11章 壁外調査
は暗闇に紛れてはいるが陽が出ていたら真っ赤になっていただろう。
「ほぅ・・・お前は血の汗をかくのか?」
(まずい、非常に気まずい)
「流血していたというのは事実らしいな」
「はい。でも壁外調査には支障ありません。」
「原因は?」
「・・・・・・」
「俺は今、上官として聞いている。ゆえにお前には答える義務がある。壁外調査の継続可能か不可能かは俺が決めることだ」
はため息をついた。
「女の人には月に一度出血する日があるんです」
「・・・?」
リヴァイはにそう言われてもピンと来ない。
「女は月に一度出血するものなのか、どうしてだ?」
「どうしてと言われましても、そういう風に体が出来ているんです。怪我ではありませんし戦闘にも支障はありません。詳しいことは分かりませんが…ペトラさんがもしかしたら知っているかも知れません。体が大人になったらそうなるらしいんです。」
は恥ずかしさを通り越して困ってしまった。なぜ月に1度出血するかのプロセスについてまではも知らなかったのだ。
「ふん…まぁお前が分からないというのだから仕方ない。ペトラに聞くか。しかし本当に体調に問題はないのだな?」
「はい、全くもって何ともありません。」
は力一杯の気力と気合いを込めてそう言った。
翌日、ペトラはリヴァイによっておおよその説明を受け、の体には異常はないことと体が成人したことを聞く。だが、そのプロセスまではペトラといえども分からないのだ。
「兵長、本当にご存じなかったのですか?学校でも授業で扱いますし。」
「悪かったな、ペトラ。俺は地下街出身だ。義務教育もクソもねえんだよ。」
リヴァイ班では微妙な空気が流れた。訓練兵団を含め義務教育を受けているリヴァイ以外の班員は眼を点のようにしている。
「悪かったな!俺はな、生きていく最低限の教育しか受けてねーんだよ。」
「でも…その教育って今となっては最強っすよね。」
「グンタ、俺はその言葉をどう捉えたらいいんだ?」
その微妙な空気を打ち破ったのはペトラだった。