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【進撃の巨人】兵長と劣等生

第11章 壁外調査


それを聞いていたハンジは余裕の笑みでリヴァイに近づくと


「さすがに16歳の子に尻叩きはもう通用しないんじゃない?あ、リヴァイは馬鹿力だから痛いかなぁ~?」

「あ?お前にやってやってもいいんだぜ?ハンジ。」

「私も遠慮させてもらうよ、には手加減しても、私の場合には骨盤骨折させられたら命に関わるからね。」

「フン、躾には痛みが最適だ」

「あー・・・リヴァイにとってはまだはねんねなんだ」

壁外調査は翌日に控えていた。
リヴァイには暗澹たる思いが立ち込めていた。


そして翌日
エルヴィンの掛け声が全ての始まりだった


「壁外調査を開始する!」


は新兵として内側を走る。外側はベテラン勢で固め新兵を守るのが任務だった。一気に開かれた門に向かって馬に乗った調査兵団が疾走して行く。

も死を覚悟して馬を走らせた。今や考えてみれば昨晩のやりとりは何と平和なことだったか。と、同時に過去の光景が瞬時に脳裏に浮かぶ

それはエルヴィン団長がに課したテストだった。最後の問題は考案者であるエルヴィンにしか分からない長距離索敵陣形だったのだ。

分からないことは、分からないと答える勇気をが持っているかを彼は試していたのだ。

の脳裏には両親を殺された瞬間やリヴァイやエルヴィンと過ごした平和な時間が次々と過ぎる。


(まるで死ぬ直前の走馬灯のようだ)


とは思っていた。


(この壁外調査で自分は死ぬのだろうか)


漠然とした恐怖がやがて実態を伴った恐怖に包まれる。


やがてエルヴィン団長の


「長距離索敵陣形展開!」


の掛け声で我に還る。も素早く陣形を展開しなくてはならなかったからだ。

やがて、走り出してから2時間後に赤の信煙弾が上がる。巨人の出現だ。そしてその後に直ぐに緑の信煙弾が打ち上がる。

隊列は巨人を避けながら進んでいく。


やがて、ほぼ部隊には犠牲は出ることなく中継基地まで到着した。が、は服に血が着いていることに気づく。

それを見つけたのはペトラだった。
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