第8章 学力検査
「この問題を最後を抜かして全て解ける者は、この兵団でもほぼいないだろう。」
「リヴァイ兵長は…」
「彼も無理だろう、いっそ面白いから。今度解かせてみせるか?も彼に対して一つくらい弱みを握っても良いだろう」
エルヴィンはそう言って悪戯っぽく笑った。
「、よくここに来てくれたな。改めて君に敬意を表する。」
その後、は問題の教科書に書かれていない部分をエルヴィンから色々と教えてもらえた。実際の戦術などを。
そしてエルヴィンは机の中からにマカロンを与えた。
これも乳製品や砂糖が乏しいこの時代では庶民の口には入らないものだった。
「これはとある貴族を接待した時に受け取ったものだ。私はあまり甘い物は好きではないのでね。であればととって置いたんだ。」
「甘くて美味しーです。」
それと共に出された紅茶もは飲んだことのない物だった。
「君は何を食べさせても喜んでくれるね。そういう所が可愛い。」
エルヴィンから言われた“可愛い”と言う言葉には顔を赤くする。
「うん?どうした。そんなに顔を赤くして。」
「ここの人はみんな私を可愛いって言って下さるんですね。」
「はっはっは、そんなことか。いいじゃないか。君は本当に素直で小さなリスみたいだな。」
「あ…小さいのには変わりはないんですね?」
「小さいことは悪いことだと思うのかい?」
「うー、言われてあんまり良い気持ちはしないです。リヴァイ兵長も私をチビって言いますし。」
それを聞いてエルヴィンはを見つめながらいう。
「小さいということは決して欠点ではない。実際に立体起動術を使う際には小柄な者の方が俊敏に動くことが出来る、もちろん長身の者には大きな動きが出来るなど。それぞれに利点がある。リヴァイを見てごらん、彼は男性としては身長は低い方だが人類最強の男と言われている。人間、見た目だけではないのだよ。。」
「そう…ですか?」
「それに君は今、成長期だ。今しか出来ないことを楽しんでおいで。たとえば訓練兵団で仲間や友情を育むも良し、恋をするも良しだ。」
「恋ですか?」
「ああ、誰か好きな男の子とはかいないのかね?君は。」