• テキストサイズ

【Harry Potter】 Missing Heart

第21章 好き避け


好き避け



第1日目の試験は無事終了した。
は周囲の期待に応えた上々の成績で通過した。が、心は穏やかではなかった。

試験が終わるとはまるで何事もなかったかのようにスネイプの部屋に顔を出し
挨拶をした後は自分の部屋に戻ってきてしまった。


(疲れてしまったので今日はもう休みます)


と告げて。

実際、試験はを疲労させていたが穏やかな眠りに就けるかというと、それも難しい。
部屋に戻ったはベッドに横になり、呟いた。


「言ってしまった。」


思い出してもかっと顔が熱くなる。自分の好意を伝えてしまった。相手からの答えは求めていなかった。ただ、聞き流してくれればいいと思っていた。相手が自分に好意を抱いていないのであれば聞き流して終わり、と思っていた。逃げかも知れない。は傷つきたくなかった。

しかしの予想を大きく裏切る展開となったのだ。
スネイプが自分を抱きしめキスをしてくれた。

これが普通の恋人同士だったらどれだけ喜ばしいことだろうか。


(これからどう言う顔をして会えばいいというの。)


自分で行動を起こしておいては惑う。
ましてや今後もここに残って勉強を続けなければいけないのだ。


(ここは理性の場だというのに)


軽はずみな言動を悔いるが一度こぼれた水は元には戻らない。


(落ち着かなくては。)


明日も予定は詰まっている。だが勉強しようという気は起こらなかった。たとえ教科書を
開いても恐らく頭には入らない。

急に元の世界に戻りたくなった。
/ 175ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp