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【Harry Potter】 Missing Heart

第9章 上級魔法


次々にわき上がってくる問題にスネイプは頭痛を感じながら杖を一振りして紅茶を出した。
「仕方ない、これでも飲みたまえ。」

「え、あ。ありがとうございます。今度はマグルの世界で自分で飲物を買ってきますね。」

「君が外出できるレベルに達すればの話だが、な。」

「・・・そうでした。」


気まずい空気が流れる。

「やむを得ぬが、ここは君の父君に助力を願おう。君が普段飲み慣れている物がよかろう。何を頼むかね?ついでに君が必要とする物もまとめておきなさい。さて、これを飲んだらフクロウ便の使い方を教えよう。それで父君に手紙を出したまえ。」

「はい。」


そう言っては自分の机から数枚の中性紙とボールペンを取り出すと紅茶を飲みながら書き出し始めた。スネイプはそれを見るともなしに見ていたがの書き出す姿にいささかの違和感を覚えた。の使っているのはマグルの製品だったからだ。


(そうだった、羽ペンの使い方も教えねばならぬか。)


またもや痛み出す頭痛を抑える。


「、午後は予定変更だ。翻訳術の練習は本日はこれで切り上げて、フクロウ便の使い方を教える。次は羊皮紙と羽ペンの使い方を教える。」

「はい。」


は疲れ顔でぎこちなく答えた。


(これは想像以上に大変なことになったわ。)


スネイプから目をそらしながら心の中で独りごちると同時に自分の運命を半分呪った。

その後、が何とか翻訳術を使えるようになったのは1ヶ月後のことである。
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