【Harry Potter】 Missing Heart
第37章 未来へ向かって
二人は寮の巡視を終えるとの部屋に再び戻る。
「君とは寮監として少し話をしたい。君の進路についてだ。7年生にもなるのに君だけが進路希望が出ていない。君はどう考えているのか教えてもらいたい。」
ついに来る時が来た、は目を閉じた。すでに結論は出ている。が、それはにとってもスネイプにとっても厳しい結論だった。
「日本に戻ろうと思います。私は父親と同じ仕事をしようと思います。」
「癒者と医者かね。」
「はい。癒者になるのも大変ですがマグルの医者になるのも大変なことです。魔力を持たないが故に全ては物理と論理の世界です。まずは出来れば年齢が若いうちにマグルの医学部へ進もうと思います。」
「何年かかるのかね。」
「最短で6年。その後に2年の研修医制度で更に2年で全部で8年です。その後癒学部に進みます。」
「途方もない時間だな。」
「ええ。」
全てが重い時間だった。ホグワーツ卒業後は魔力の安定したはまた戻ってしまう。だが、寮監であるスネイプがに提案したのは意外なものだった。
「魔法界では現在、癒者と医者の両方のライセンスを持つ者は今、一人しかいない。君の父ただ一人だ。だが、魔法省としては今後。人材確保のために新たな進学ルートの開拓と奨学金を出す事がこのほど決定した。希望者は魔法学校卒業、マグルの医学部進学のための専門的な養成機関に3年ほど在籍後にマグルの医学部に”2年次に編入”という形で入学する。無論、この専門的な養成機関へ入るには適性検査が行われる。君も分かると思うがマグルと魔法界の勉強や論理には大きな違いがある。そしてマグルの医師国家試験取得後に癒者の学校へと入学する」
はぽかーんとして話を聞いていた。
「これは魔法省と君の父君が立てた計画だ。もし、君が望むのであれば私は推薦状を書く。が、君の場合はすでにマグルの高校を卒業しているので専門養成所はそのままパスし直にマグルの医学部2年次に入学する事になる。」
「え?え?受験は?」
「受験はない。専門養成所が君の世界で言う高校卒業だ。あとは魔法省とマグルの政府の協議となるので詳しくは知らぬ。マグルの医学部の1年次は一般教養科目だというから、免除してもさして問題ないのだろう」