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【Harry Potter】 Missing Heart

第24章 アルバイト


「ちなみに彼は君が看てくれることは知らせていない。」

「そう・・・。」

「何時から昏睡に?」

「冬休みに入った翌日からだ。」


スネイプと最後に顔を合わせた時、彼は何も言わなかった。
いや、マグルの世界の治療の計画は立てられていたが。どこかの病院で治療を受けるという程度の認識だったのだろう。自分を看るのはだとは一切知らされてなかったのだ。


「循環動態は限りなく不安定だが透析を開始する。」

「この状態で?!」

「ナギニの毒を抑え付けるための魔法薬は全て切られている。マグルの薬との相性が不明だからな。」


は回想する。自分が体調を壊しマグルの解熱剤を使った時スネイプがマダムポンフリーに


『魔法薬とマグルの薬の相互作用に関するエビデンスは殆どない』


と言っていたことを。


「これからが戦いだ。」


全身状態を維持するための薬を多量に血管に入れていく。モニターはひっきりなしに警告アラームを出し体の状態が危機的であることを伝える。


(どうか、体が持ちますように。)


やがて途中で呼吸が止まり人工呼吸器に繋がれる。だが透析は止められない。体から毒を一刻も早く出さなければならない。

やがて時刻は夕方になり深夜になった。通常勤務時間は大幅に超えているが誰もに帰るように病室に呼びに来ることはなかった。と父親だけが黙々と全身管理を続ける。

それは普通の病棟勤務ではあり得ない光景だった。

やがて一夜が明けて午前8時00分頃になると体の状態は一気に好転した。


「呼吸の確認・・・自発呼吸を確認。抜管しよう。酸素は3リットルに。」


止まっていた呼吸が再開し、人工呼吸器が外された。循環動態も危機的状態を脱した。


「もう大丈夫だ。透析は終了しよう。毒は除去された。」


は椅子に座り込んだ。

「長かった。。。」


ポツリと呟いて長い長い夜は終わりを迎えた。

やがてがボードを持ってスネイプのモニタリングをしていた時である。

かすかに目が開きを認識した時に彼は一瞬、驚いた顔をしていたが、すぐに目が閉じられ深い眠りに就いた。

それからスネイプが目を覚ましたのは2日後のことだった。
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