【Harry Potter】 Missing Heart
第24章 アルバイト
アルバイト
3年生になって3ヶ月目。冬休みがやってきた。
毎日勉強に追いまくられ、また3年生になってからというものは更に多忙になった。
正直、疲れてきていたというのが本音だった。
が、そんな冬休みに入る前のことである。父からにアルバイトの仕事の誘いが入った。
『やあ、。久しぶりだね。毎日勉強に励んでいるみたいで毎週君についての報告を君の寮監であるスネイプ先生とダンブルドア校長先生から手紙でもらっている。遅ればせながら3年生への進級おめでとう。で、そこでだがたまには気分転換を兼ねて前の職場でアルバイトを冬休み中にやってみないかい?時給は6000円。悪くないと思うけど気が向いたら返事がほしい。』
それを聞いたは少し心躍った。そろそろ勉強に疲れてきたところだった。しかも時給が破格に高い。勝手知ったる以前の職場で気心が知れた仲間と仕事が出来るというのもあるし、父親の紹介というのも信用がおける気がした。
(たまには戻るのもいいかもしれない。)
は余り深く考えずに以前の職場に戻ることにした。
が、それはある意味で計算し尽くされた”計画”だった。
そして冬休み前の最終日のこと。は寮監の元であるスネイプの元を訪れた。
「君は今回の冬休みはマグルの世界の日本に帰国するみたいだな。」
「はい、両親と会うのも久しぶりですし。」
は笑顔で答える。
「それに前の職場で気分転換にアルバイトしてきます。」
「ほぅ・・・そうかね。ま、ゆっくりしてきたまえ。」
「はいっ!」
スネイプの言葉は意外とアッサリしたものだった。
(てっきり、学校に残って勉強しろって言われるかと思ったわ。)
それは今回だけはまっぴら御免被りたいにとっては嬉しいものだった。確かにはスネイプのことは好きだ。だが、今やのホームシックは臨界点に達しており気分転換を必要としていた。アルバイトは帰国してから1週間後。勝手知ったる職場で全てが顔見知り。不安は全くなかった。
そう、は全く知らなかったのだ。この後に待ち受ける過酷な運命を。