第4章 ~ Tie it forever ~【A×M】
【雅紀side】
夜。
ベッドの軋む音と、潤の矯声が
部屋の中に響く。
鞭の様にしなやかな彼の身体が、
ほんのり朱く染まり、
その時が近いことを俺に知らせている。
小刻みに震えるその身体を、
しっかり抱き締めて、
奥まで深く、腰を送る。
「ああ…雅紀…もっと、きて…」
「潤…一緒に…イこう…」
「雅紀…もう…出ちゃう…」
「潤…好きだよ…っつ///」
二人同時に頂点まで登り詰め、
快楽の海に溺れていく。
……もう、逃れられない。
逃がさないよ、潤。
だって、やっと、手に入れたんだもの。
俺はずっと、潤のことが好きだった。
兄の翔が家に連れてくるようになって、
俺たちは出会った。
「どうも!松本です。弟?」
初めて会った潤は、キラキラの笑顔で俺に言った。
『なんて綺麗な顔してるんだ…』
……一目惚れだった。
翔は、潤を頻繁に家に連れてくるようになり、
1歳しか違わない俺も仲間に入れてくれ、
3人で遊びに行ったりもした。
でもある日。
学校から帰った俺の耳に聞こえてきたのは、聞いたことのない潤の、
甘えた、猫みたいな声……
すぐに『あの声』だって分かった。
それから、意識して二人と距離を置くようになって、
そして、あの事故が起こった。