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夜空に煌めく星たちよ【気象系BL】

第4章 ~ Tie it forever ~【A×M】


あの日も、今日のように朝から暑い日だった。

俺と翔は、図書館で勉強するために、
駅前で待ち合わせていた。

信号待ちをしていた俺は、
近くにいた子どもの帽子が、
風に舞うのを見た。

「あっ!」

俺は咄嗟にその帽子を掴もうと、
手を伸ばし無意識に車道に出てしまった。

「潤、危ない!!」



一瞬の出来事だった。

俺を突き飛ばした彼の身体は、
ダンプに跳ねとばされ、宙に舞った。

まるで、
スローモーションを見ているような…

声も出なかった。


集まってきた通行人が口々に騒いでいるのも、
俺は遠くに聞いていた。


あれから2年。

翔は目を覚まさない。

始め繋がれていた沢山のチューブも、
少しずつ減り、今は胸に張られた何本かの線と、
点滴だけになった。


それでも、翔は目を開けない。

どんなに呼びかけても、だ。



「潤。夕飯は?まだでしょ?
今日は、母さんたちもいないから、家くる?」

「うん…そうする」

「泊まってくでしょ?」

「…うん…」



ゆっくり雅紀の顔が近づく。

俺は、静かに目を閉じた。


ベッドの翔を挟んで、
俺たちは唇を重ねた。

雅紀が俺の首を引き寄せると、
俺は、自然と口が薄く開き、
当たり前のように、そこに雅紀は舌を差し込んだ。

翔の前で、という背徳感が、
俺たちを一層駆り立ててしまう。



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