第2章 ジェラシーウルフ【M×S】
酒の席だし、俺も酔って来てたからだろうね~
つい、『夜の方』の愚痴を溢してしまった。
「潤は優しいよ…いつもね~…俺のこと、大切な宝物を扱うみたいに抱いてくれるんだ…」
「へえ~…そうなんだ♪」
「『大丈夫?』『苦しくない?』『辛かったら言ってね』ってさ…」
そう言いながら、俺は無意識でグラスの縁を、指の腹でクルクルと撫でた。
そんな様子をじっと見ていた相葉くんは、
「翔ちゃんは、不満なんだね」
って…
確信を持ってそう言ったんだ。
「不満??いっ、いやっ、不満なんて、そんな…」
慌てた俺は、しどろもどろになってしまう訳で…
だってそうだろ~?
優しくされて不満なんて、そんなこと言ったら天罰がくだ…
「もっと激しく抱いて欲しい…でしょ?」
「………」
悪戯っぽい彼の目が、上目遣いに俺を見てる…
相葉くんの衝撃的な発言に驚いてしまって、
俺はアホみたいに口を半開きにしたまま固まった。
「なんなら、酷くして♡って感じかな?」
「………」←息をするのも忘れてる
その後相葉くんの口からこぼれ出た言葉たちは、
俺には衝撃的過ぎて…思考が付いて行かなかった。
「退屈なセックスは、二人の仲を冷やしていくよ~?
松潤と、ずっと仲良くしたいんなら、俺の言う通りにしてみればいいよ…絶対、上手く行くから(^^)」
そうにっこり笑った相葉くんは、
俺の知ってる『相葉雅紀』じゃなかった。