第1章 仰せのままに…【S×M】
嬉しいよ!!俺…
余韻壊すようなことして…謝るのは俺の方だ
「翔くん…ごめんね…」
「潤…分かってくれたなら…」
「じゃあさ。それちょうだい♪」
「はぁ??」
翔くんが手にした、
恐らく俺が止めなければ、5秒後にはゴミ箱へ投入されてしまうであろう大切な『記念の品』
中に出してもらえなかったのはもう、仕方ないから、そのゴムだけでも戴いとこうか…
「それ♪だって、俺のでしょ?」
「…俺の、って…こんなもんどーすんだよ?」
「う〜ん…冷凍保存するよ(^^)」
「冷凍??」
「そ♥️」
そうだよ、それがいい!
そして寂しい時は、出して眺めればいい♡
↑ちょっとそれ、ヤバい奴だと…
↑いや、ちょっとじゃねーし(-.-)
翔くんは困った顔してゴムをティッシュに包み、そのままゴミ箱に捨ててしまった
「ちょっ!なにすんだよ??」
慌ててそれを奪いに行った俺を、翔くんが抱き締めた
「…潤…そんなことすんなよ…」
「…しょおくん…?」
翔くんは、俺の背中に両手を回し、隙間を埋める様にしっかりと抱き寄せてくれた
「不安にさせたんだよね…俺が…」
………
「俺が、4人と付き合うって…4人とも恋人だなんて言ったから…それが潤のこと不安にさせた…」
「翔くん…」
翔くんは俺の背中を、優しく撫でてくれた
「…ごめん…俺が一人に決められないから…
俺が、全部欲しがるから…」
ってことは……
もしかしてもしかもすると、
翔くん、俺だけにしてくれる…とか??
「翔くん、じゃあ…」
「でも無理なんだ…」
は??
背中越しに、翔くんの大きなため息が聞こえた
俺をゆっくりと離しながら、
翔くんの大きな目が、じっと俺を見つめた