第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
見ると、ベランダの手すりに垂れて海を眺める、翔さんと相葉さんが見えた。
あ、いた…
「…しょ…」
声をかけようとしたら、二人が話してる内容が耳に入ってきた。
「…また俺だけさ~…」
「しょうがないだろ~?寝ちゃって起きないんだから…」
「気を失うまで攻めるなんて、鬼だね、鬼」
「はあ~?お前だって緩急付けてニノの射精、コントロールしてたじゃん!あれだって、相当たぜ~?」
「いや、あれはさ。好きな人と一緒にイかせてあげたいな♪っていう、俺の親心だよ…」
「ははは、お前いつからニノのパパになったんだよ」
「パパ~?違いますぅ~(*´з`)ママよぉ~」
「ははは、アホだ~!」
海を見たまま話すふたりがあんまり楽しそうで……
俺は声をかけられずにいた。
「じゃあ、今度の時は雅紀が先にさ…」
「ああ…それさ…いいんだ、俺は…」
「なんでだよ?」
「…ニノは〜、最初から翔ちゃんが好きなんだよ?」
「でも、雅紀だって…」
「それは俺の気持ち。やっぱさ、好きな人に抱かれたいじゃん~?ニノは翔さんがいいって、そう言い出せないでいるんだ…」
「…まさき…」
「だからホントは俺が身を引かなきゃいけないんだけど…やっぱさ、ニノも翔ちゃんも大好きだから…」
「…お前…」
「はは…なんかごめんね~、俺、お邪魔虫なのに…わあっ!!」
「「ニノ!!」」
気が付いたら相葉さんの背中からタックルして抱きついていた。
いつも明るい相葉さんが、そんな風に思ってたなんて…
「…ニノ、起きたの?」
「身体、大丈夫~?」
振り向こうとする相葉さんに、今度は前から…
その胸の中に飛び込んだ。