第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
吸い寄せられるように、翔さんの指に唇を寄せる。
その瞬間、素早く腕を引かれ、翔さんの腕の中に抱き締められた。
「んぐっ///」
口の中のマルゲリータがそのまま喉に飛び込みそうになった。
「…ニノ…今夜は逃がさないよ…」
耳元で囁かれた低音が、ズキンと身体の奥まで響いた。
コクリ…と小さく頷くと、翔さんは俺のことをそっと解放してくれた。
「ねえ~!なにコソコソ話してんの?」
「内緒♡ねぇ~(^-^)」
「う、うん…」
相葉さんは口もごる俺をニタニタしながら見ていた。
ああ、もう!!
ゆっくり食べさせてよお~ヾ(≧▽≦)ノ
翔さんと相葉さんが頼んでくれたピザやポテト、唐揚げなんかをたらふく食べ、ちょっと胃もたれ気味の俺は、ソファーで横になった。
相葉さんと翔さんは、風呂に入ってくるって言って、ふたりで部屋を出ていった。
ホントに仲良しだな~…あの人たち。
目を閉じて、翔さんに初めて会った日のことを思い出した。
爽やかな笑顔に心臓を撃ち抜かれたあの日…
まさか…
こんな関係になれるなんてね…
……翔さんと相葉さんと俺…
3人の関係は一見歪にも見えるけど、それはとても綺麗で、不思議な形…
その中にいるといつも楽しくて、
いつもドキドキして、
そして温っかい……
今夜…俺は、二人のものになる。
もうとっくに二人のものなんだけど…
エッチなこともたくさんしてるし。
タガが外れた俺の事、すっかり晒してしまっているから…
今更、なんだけど。
最後の一線?っていうの~?
女子じゃなくても、そう言うのが妥当なんだと思うけど。
今日の俺は、並々ならぬ覚悟を持って、ここに来たんだ。