第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
「…ニノが、弱みを見せてくれること…嬉しいって思ってるんだ…」
「そうだよ。そんなところがもう、可愛くって大好きになる…」
………
こんな俺なのに?
「完璧な人間なんていない。完璧なんてつまらない…」
「弱い自分をちゃんと受け入れた人間は、強いよ」
……俺も…受け入れてるのかな?
「たくさん泣いていい…怒っていい…
全部俺たちが受け止めるから…」
「翔さん…」
翔さんの向こうで、相葉さんが何度も頷いている。
「俺……」
「よし!泳いじゃおうか?内緒だけど」
「うん!!せっかくお揃いの海パン着てるんだしね~」
「……うん…行く」
「やった~!さっきからアナルに砂が入って困ってたんだ~」
「まったく~(^^;俺が出してやるから♡」
「お願い♡」
戯れる二人を見ても、なんだか不思議と穏やかな気持ちでいられた。
きっと翔さんも相葉さんも、俺のモヤモヤした気持ち、ちゃんと理解してくれていたんだ。
俺たちは、波打ち際へ走り出した。
全速力で走ると、お尻に紐が食い込んで、何だか変な気持だった。
「わああっ!冷たっ!」
「わ~い!ニノ、びしょぬれ~♪」
「よお~し!俺だって…それっ!!」
「おおおっ!!やったな~」
「あ、翔さんごめんなさい!」
「ニノ~!贔屓だ、それ~!」
「じゃああ~、それっ!」
「わあっ!顔は反則だよ!」
「そんなこと、決めてないよ~」
「それっ!」
「ほ~らぁ!」
「いけぇ~!!」
………誰もいない、白い砂浜。
波と戯れ乍ら、笑い合う俺たち。
さっき泣いてたのが、嘘みたいだ…
俺…今…幸せかも…(^-^)
赤と緑と黄色のマイクロビキニを着た3人の男が、波打ち際で燥ぐ姿は……(*´ω`*)
まあいっか。
誰もいないしね。