第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
あ、出しちゃった…
相葉さんのお口の中に…
「…あの…俺…ごめんなさ…」
言い終わるより早く、俺を見つめながら、相葉さんはごくりと喉を鳴らして、出したのを飲み干した。
え…(;゚Д゚)
そんなの飲んじゃったら…
「相葉さん!出して!」
急いで身体を起こしてそう言うと、相葉さんはキョトンとした顔で首を傾げた。
「なんで?もう飲んじゃったから、出せないし…それに…美味しかったよ♡」
美味しっ…///
そんな訳ないじゃん!
アレって、なんかぬるっとしてて、それに、くさいし…
申し訳なさと恥ずかしさと、色んな気持ちがごちゃ混ぜになって、涙が溢れた。
「ニノ!泣かないで!」
「俺が飲んじゃダメだったのか…ニノ、ごめんね!勝手に飲んで。やっぱ翔ちゃんに飲んで欲しかったよね?」
「…ち、がう…もん…そんなんじゃ…ない…」
「ニノ…」
「ごめんなさい…俺、我慢できなくて…それに、こんな俺なのに…いつも、変わらず、優しく…して、くれ、て…」
涙でぐちゃぐちゃな俺をそっと抱き締めてくれた翔さんは、相葉さんに出してもらって大人しくなったオレを、器用にビキニの中に収めてくれた。
…それも結構恥かしかったけど…(*ノωノ)
自分がこんなに意気地なしで、ヤキモチ妬きで、怖がりで、堪えしょうがない人間だなんて…
ふたりと出会って初めて知った。
こんな俺…大嫌いだ…
砂浜に並んで腰を下ろした俺たち。
白い波が誘っている…
『早く遊ぼうよ』って…
でも……
「ニノ…完璧な人間なんていないよ」
「……翔さん…」
「ダメな自分を、ちゃんと認めて向き合うことが大事だよ」
「…相葉さん…」
顔を上げれば、二人が俺を見つめて優しく微笑んでいた。