第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
「ニノォ〜♪♪」
翔さんが大きいSUVから顔を出して手を振る。
助手席を降りた相葉さんが、駆け寄ってきて俺の荷物を持ってくれた。
「少ないね〜」
「うん、着替えとタオルと海パンくらいだから…」
「あ、海パンは翔ちゃんが用意してあるから要らないよ♪」
「え?でも、俺も持ってるし…」
「まあ、いいからいいから!ハイ、乗って♪」
意味ありげに笑った相葉さんは、
俺を助手席に押し込んで、自分は後部座席に乗り込んだ。
「さあ、いざ、俺たちの夏に♪出発!」
「いいねぇ、その『俺たちの夏』っていうの♪」
「でしょ?ちょっと早いのも、なんからしくていいよね!」
「ふふふ(^-^)…ニノ、楽しもうね!」
「うん…」
初めて乗った。
翔さんの運転する車…
なんか、高そうな車だな…
それに、ハンドルを握る翔さん…
やたらと、かっこいいし。
「ニノ…アレ、持ってきた?」
翔さんの横顔に見惚れていると、後ろから相葉さんがそう言った。
「アレ?…あれって?」
「ほら、ホントか嘘か分かんないけど。中丸がくれたっていう、あの…」
「わあああああ!!」
「なんだよ〜!ビックリした〜」
「あ、ごめんなさい、だって!」
相葉さんが、変なこと思い出させるから。
「んで?持ってきた?」
「持ってきてないし。それに、捨てた、から…アレ…」
思い出しただけでも、顔が熱くなるってば!
テレビ電話で、ピンクのアレを見つかってしまい、散々追求されて弄られて…
使ってない!
って、凄い訴えたけど、なんか、
信じてもらえてないみたいだし…
俺の名誉と、
バージンを証明するためにも、アレは絶対に使ってないことで通さなきゃ!
つか。
ほんとに使ってないし!