第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
フワッフワのタオルで俺の身体を拭いてくれた翔さんは、来た時のように手を引いてリビングに戻った。
「ねえ、時間かかり過ぎ!…なにしてたの??」
じとっと俺たちを睨んだ相葉さんに、
「別に~♪シャワーしてたんじゃん」
「それだけじゃないくせに~!」
「分かってんなら聞くなよ~♪ね!ニノ~」
「ああ~、抜け駆け!!ズルいよ~」
「そんなこと、分かってたくせにさ♪」
「ええ~?いいじゃん、お約束でしょ♡」
「分かってんじゃん♡」
えっ??
言い合いしてたくせに、二人は軽い音を立ててキスをした。
俺の直ぐ目の前で…(;一_一)
こういう言い合いも、二人にとっての大切なスキンシップなんだな…ってそんな気がした。
「じゃ、雅紀もシャワーして来いよ」
「分かった、マッハでしてくるから、今度は絶対先に始めたりしてないでよ!!」
「どうかなぁ~♪」
そんな事、絶対許さないから!!
直ぐ出てきてやるから!
そう言いながら、相葉さんは脱衣所に消えた。
Tシャツと短パンを履いて、少し落ち着いた俺は、所在なげにソファの端にちょこんと座ってみた。すると、
「さて、と」
翔さんの声に、心臓がドキンッと跳ねる。
「なんか飲む?」
な、なんだ、飲み物の注文か。
↑注文ではない
「じゃあ、コーラ、とか?」
「おっけ♪丁度買ってあるんだ~よかった(^^)」
………翔さん、相葉さんちの冷蔵庫の中まで、熟知してるんだな…
そう思うと、何だかちょっとだけ淋しかった。