第24章 IN THE SUMMER【S×A×N】
「雅紀〜、ニノ~、お待たせ!」
「翔ちゃん!ゼミ長会終わったの?」
「うん、もう長引いちゃったよ~。あ~、腹減った!ニノ、ラーメン?」
「と、これ♪」
俺は右手に持った食べかけのクリームパンを翔さんに見せた。
「お、旨そっ」
言うが早いか、翔さんは俺の手首を握って自分の方に引き寄せると、俺のクリームパンをパクリと一口食べた。
えっ?ええっ??
食べかけ、しかもパクリ、からのドアップ!!
「おいち♡」
………(゜゜)
「翔ちゃ~ん、口元にクリームついてるよ」
相葉さんに言われた翔さんは、
「え~?どこどこ~?…ニノ、舐めて♪」
「えっ??舐めっ…って、え?いや、だって…」
なんだよ、この展開!?
さっきよりももっとアップで翔さんが目を閉じた。
嘘嘘嘘嘘嘘…(;´∀`)
どどどどど…どうしよ!?
目の前20cm先に、綺麗な翔さんの顔…
そして、口の横にクリームが…
舐めるなんて、そんなこと急に!
ここで急に!!
「もう~、翔ちゃんったら♡」
言いながら近付いてきた相葉さんは、何のためらいも無く翔さんの口元のクリームを舌先で舐めとった。
えええええええええっ(;゚Д゚)
目の前20cmで、行われた出来事に、すっかり俺の思考は停止した。
「お前、今、唇も舐めただろ?」
「あ、バレた?へへへ」
「ニノに舐めてもらおうと思ったのに…」
「あああ!翔ちゃん酷い!傷付いた~!」
「ははは…さてと。俺も飯買ってこよ~っと!」
「今日のAランチはエビフライだって!」
…………(・_・)…?
何?
俺今、何か見たかな?
……いったいこの人たちって…?