第23章 ご城下らぷそでぃ【S×O】
鬼頭だけを唇で包み、そっと舐めしゃぶるさと…
「…汚いぞ」
頬に貼り付いた髪をそっとすいた。
「なにも。愛しい翔さまならば、何も、どこも……」
「頭の先から、脚の先までか?」
「はい。お髪の一本一本まで、全て愛しゅうございます…」
「さと!」
抱き締めて、激しく口付けた。
舌先を絡み合えば、湿った水音が部屋に響いた。
「いかがですか?」
唇を離して見つめ合うと、さとはそう言って笑った。
「いかが、とは?」
「ご自分の、お味です」
「味っ///さと!」
悪戯っぽく笑うさとを布団に縫い付けた。
「もう、我慢が利かぬぞ」
「はい…私も…」
「入れるぞ」
「…はい…」
さとの片足を肩に担ぎ、解した秘所に己をあてがい、さとの熱に潤んだ瞳を見つめながら、ゆっくりと腰を送った。
「あああっ、はぁっ…」
「苦しいか?」
「…ほんの少し…でも…もっと奥で…翔さまを、感じたいです…」
真っ直ぐに私を見て、さとはそう言った。
「では、一気に行くぞ。よいな?」
「はい…来てください、まし…」
さとの足と尻をしっかりと抱え、一気に中に押し入った。
「ああああっっ///」
衝撃に、顎を仰け反らせたさと…
さとよ。
すまぬな…
今宵はいつもよりも余裕がないのだ。
聴いている輩に、
『上様って、呆気ないのですね』
などと、陰口を叩かれ兼ねないほど…
私はさとの乱れ咲く姿に翻弄されておるのだ。
男の威厳をかけて。
余裕のあるところを示したかったのだが…
……無理だ。
「さと、堪えてくれ…動くぞ…」
「…はい…さとを…さとを、おかしゅう、してくださりませ…」
…………何かの糸が、
切れた音がした。