第23章 ご城下らぷそでぃ【S×O】
「なぜに、それを?」
「お召し物や、物腰で…もう普通の方ではないことは分かります…それに、お供の方の事も、家臣と…」
「そうか」
聡明なさとは、私の正体を見抜いていたのだ。
それならば話は早い。
ここまでついて来て、断ることはない…出来ない筈。
「さと…」
抱き締めていたその身体ごと布団に横たえた。
私から小袖を脱ごうとしたその時、
「翔さま…あの…人払いを…」
「えっ?…人払いとは…」
例え城の外であっても、必ず供のものが寝屋の様子を確認することになっていたし、それが当たり前だと思っていた。
あり得ないとは思うが、さとが懐に刃物を隠し持っていないとも限らない…
「さと…しかし…」
監視のものを断ることが出来るのは、唯一御台所だけと聞く。
ならば、さとを御台所に迎えればいいことなのだが、いろいろと順序も、まだ……
大粒の涙を湛えた眼で私を見つめていたさとは、決心したように立ち上がった。
「…それでは、私が、翔さまのお命を狙う者ではないことを…今から証明します……」
………さと…
「どうぞ…よく見て…くださいまし…」
ゆっくりと帯を解くさと。
部屋には、さとの立てる衣擦れの音だけ…
私の前で、帯を解き、青い着物を肩から落とす。
少しずつ現れてくるさとの身体…
華奢で、凹凸が少なく…
まるで……
まるで、子どものような………
…………………
「…さと…」
身体に纏った全てを落とし、身体の前で腕を緩く組んだその身体は………