第109章 信じる想い。
★紫原敦★
が本当に来るかなんてわかんない
けど何だか、待ってたら来る気がした
俺、待つのとか嫌いだし面倒だけど・・・
はきっとここに来るはずだから
そう思いながら電車を待った
電車は雪のせいで少し遅れてるみたい
イライラする気持ちを抑えながらふと視線をあげた
線路を挟んだ向こう側のホーム
そこに立っていたのは俺が今一番会いたいと思ってた相手
紫原「・・・」
俺の声に気づいてか、は顔を上げた
距離が離れてるけど、が驚いた顔をしたのがわかった
せっかくに会えたのに・・・・
なのにこんなタイミングで電車はやってきた
隠れてしまったの姿
あの電車にが乗ってしまったら・・・
もう間に合うわけはないのに
俺は走り出してた
ホームの階段を必死に駆け上がった
会いたい
抱きしめたい
好きだと伝えたい
そんな想いだけが俺を走らせる
紫原「ーっっ!!!!」
俺はの名前を必死に呼んだ
だけどやっぱり間に合わない
電車は俺の事を待ってくれずに出てしまった