第106章 出会い。
-現在-
足の先が凍るように冷えて、私は目を覚ました
「・・・・夢・・・」
カーテンの隙間から見える空はまだ薄暗く、窓には霜がおりていた
体が寒さで震えて、私は枕元に置いてあるリモコンに手を伸ばし、暖房の電源を入れる
布団の中で縮こまり、もう一度目を閉じる
目を閉じても昨日の事を忘れる事はできず・・・
頭の中で何度も何度も繰り返される
敦はあれから泣いてないかな
氷室さんは怪我大丈夫だったのかな
涼太は試合勝てたかな
真太郎はあの後ちゃんとカズ君と会えたかな
大輝は機嫌・・・治ったかな
テツ君や大我にまた心配かけちゃってるかな
赤司君は・・・どうしてあそこまで私に執着してるのかな
どれを考えても答えなんて見つからず
私は勇気を出してベッドから起き上がった
部屋は大分温かくなっていて少しホッとする
ハンガーにかけてある制服に袖を通し
部屋の扉を開けた