第104章 負けないで。
★★
真太郎は、私の事を好きだと言った
大会が終わったら聞こうとしてた好きの意味
もう聞かなくても・・・
真太郎が、どんな風に私を想っていてくれたのか
凄く凄く伝わってきた
ずっと気づかなかった
真太郎はいつもこんな風に私の事を見ていてくれてたのかな
「ありがとう真太郎。私・・・笑ってるね」^^
これが今、私にできる真太郎への精一杯
「おーい、真ちゃ~ん。マジどこ行っちまったんだよアイツ」
遠くから、カズ君の声が聞こえてくる
「真太郎、カズ君が探してるよ?」
緑間「何!?」
「行ってあげて」
緑間「だが、お前を放って・・・」
「大丈夫!私も会場に戻るから」^^
緑間「何かあればすぐに呼ぶのだよ」
「ありがとう」^^
そして真太郎は、カズ君の元へ歩いて行った
私も戻らないと・・・
時計の針を見ると、あれから結構時間がたっていて
もうすぐ試合も終わってしまう
私は涼太と灰崎祥吾の試合を見るために、試合の行われているコートへ向かった
さっき真太郎に笑ってるって約束したばっかりなのに・・・
私は泣きそうな気持ちをぐっとこらえて走った
私の頭の中は、もうぐちゃぐちゃで何をどうすればいいのかわからなかった