第15章 それぞれの想い。
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涼太と別れた後、帰り道を歩いてたら、バスケットコートがある公園を見つけた。
コートでは男の子たちがストリートバスケをしていた。
私はコートが見える少し離れたベンチに腰掛けた。
天気もいいし、ポカポカだし。お昼寝日和だな~♪
あの男の子たちも楽しそうにバスケしてるなー!!好きなんだな。
楽しそうにバスケしてる姿見てたら、誠凛バスケ部の皆が頭に浮かんでくる。
毎日毎日、ハードな練習のはずなのに弱音も吐かずに汗いっぱいになりながらリコちゃんにどなられながら、それでも皆楽しそうにしてる。
本当に皆バスケが好きなんだよね。
そんな皆の姿を見てると幸せな気持ちになれた。私もこの人たちと同じ仲間なんだって思えた。
でも、全然違った。
バスケの知識もない、遅刻も多いし、練習中に寝ちゃうし、今日だって・・・・皆にたくさん迷惑かけた。
こんな私と本気で頑張ってる皆が一緒なわけがない。
お荷物なマネージャーなんて意味ない。
結局私にはマネージャーなんて向いてなかったってことだよね・・・・・。
バスケを楽しそうにしてる男の子たちが歪んで見えた。
もう泣きたくないのに。
感情を抑えて立ち上がる。
「帰ろう。」
私は又、帰り道を歩き出す。
公園を出ようとしたとき、前からテツ君と涼太が歩いて来るのが見えた。
何でここに二人が?!
今は誰にも会いたくなくて、気づかれないように反対側の出口から出て、公園を後にした・・・・