第90章 大事な桜色。
★★
大輝ごめん
ごめん
ごめんね
ごめん・・・・
私は静かに耳を澄ませた
自分の気持ちが自分でもわからなくて
記憶なんて全然戻ってこないけど
―は桜の色がとても似合うね―
あの言葉をくれたのは・・・・
きっと彼で
私は彼に・・・・・
会いたいと思った
いつも思ってた
下着も部屋の雑貨も薄いピンク色だらけ
私ってこんなにピンク好きだっけ?って思いながら
迷って、最後にいつも選ぶのは桜のような薄いピンク色
私は彼を覚えていないけど
彼の事、きっと大事だったんだ
大切な人だったんだ
どうして忘れてしまったんだろう
大事だったのに
何で・・・・?
「・・・ハァ・・ハァハァ・・・・・」
走って切れた息を整える
赤司「来てくれると思っていたよ。」
「赤司君・・・・」
私にとって彼は・・・・・
特別な好きだったのかな