第90章 大事な桜色。
いざ彼を目の前にして
私は何を話せばいいのか迷った
赤司「まだ記憶は戻ってないようだね。それでも僕に会いに来きてくれるなんて嬉しいよ、」
「あの・・・」
赤司君は私の前髪を撫でながら続ける
赤司「前髪はずっと短いままか?お前はキレイな顔をしている。前髪で隠してしまうより、短くして顔を見せていた方がズットいい。でも・・・」
「・・・?!」
赤司君の手は髪から頬へと頬から首筋へと滑り落ちる
赤司「他の男に触れさせていいと許した覚えはない」
彼の顔は私を見ているようで見てなくて
私の体は全身から危険信号を出していた
「赤司・・・・君・・・?」
赤司「僕のだからね、もう一度だけチャンスをやる」
「え?」
赤司「もう二度と他の男に触れず、笑いかけるな」
私を見下す目
ゾクゾクと体が震える
なのに目の前の彼から目を背けることができない
「それが・・・私とあなたがしていた約束なの?」
赤司「そうだ」
「もし約束をやぶったら・・・・」
赤司「前にも言っただろう?僕に逆らう奴は親でも殺す。たとえでもだ、覚えておけ」
怖い
怖くて動けない
―は桜の色がとても似合うね―
あの言葉をくれたのは、本当にこの人なの?
こんなの一方的で約束なんかじゃないのに・・・
どうして私は彼とこんな約束をしていたんだろう
赤司「、愛しているよ」
そう言って、赤司君は私を抱きしめた
私の頭を撫でながら
耳元で囁いた
赤司「キミの全ては僕のモノだ」