第89章 笑顔の為に。
★★
テツ君と大我と、少し離れた所から二人の話に耳を傾けていた
テツ君が大我に話していたのは、私が大輝と知り合う前の話
大輝がまだ、バスケが楽しくて仕方のない頃の話だった
バスケが誰よりも大好きで、いつも笑ってて
誰よりもうまいのに、誰よりも遅くまで練習をしていた
テツ君の事を尊敬し、またテツ君も大輝を尊敬してた
そしてテツ君は赤司君に出会い
3軍から1軍に昇格し、大輝と一緒に試合をした
そんな、私の知らない大輝の話
「大輝にもそんな時あったんだ・・・・」
いつもあくびばっかり、退屈そうで、全然笑わない、いつもだるそうにしてる大輝しか私は知らない
黒子「ただもう一度、青峰君が笑ってプレイする姿を見たい」
大輝の笑顔の為に勝ちたい・・・・・ってことだよね
私も一緒だ
だけど違う
私は、大輝もテツ君も救いたい
二人がまた笑い合えるように・・・・