第13章 涙。
★黄瀬涼太★
俺は試合に負けた・・・・
生まれて初めて・・・・・・
気づけば勝手に涙が溢れてた。
悔しい・・・・
こんな気持ち初めて感じた。
黄瀬「・・・・!?」
目の前にはちゃんが立ってて
「泣かないで・・・」
そう言って俺の涙を拭ってくれた。
これって前に俺が・・・・
俺ってわかってたんスね。
そう思うと、何だが恥ずかしくなって顔に熱がこもった。
それでも俺は彼女に
「頭はなでてくれないんスか?」
って聞いた。
ちゃんは驚いた顔をしたかと思ったら、俺から一歩離れた。
えっ?
っ!?
ちゃんの顔がみるみる歪んでいって、目には涙が溢れそうなほど溜まっていた。
そんなちゃんの顔を見て、俺は胸がぎゅーって締め付けられるような思いにかられたんス。
この日初めて、悔しい気持ちと恋しい気持ちを知った。