第73章 もうやめた。
少し落ち着いて涙も鼻水も止まった
伊月「学校・・・行く途中だったんだろ?」
俊くんは、私の顔をのぞいて言った
「わわっ!!こんな顔見ないで!!恥ずかしいっ」照
伊月「はっ!恥ずかしいはずが、シィー!」キタコレ!
「・・・・・・・・」
俊くんは決まったとばかりの決め顔
「・・・・・ふふっ。決め顔」
伊月「えっ?!ダジャレで笑ってくれたんじゃないの!?」
「えっ?・・・・」
そしてまた、二人で目を合わせ、笑い合った
伊月「学校行くか!皆に会いに行くんだろ?」
「うん!!」
俊くんは私の頭をポンポンと撫でて、歩き始めた
一歩後ろを歩く
俊くんの背中を見つめて思う
私は、結局何も答えられなかった
大事な人だから失いたくない
だけど、一人だけを特別に見る事はできない
こんな私はわがままだろうか
返事を何もしない私は残酷だろうか
私にも”恋”できる日がくるのかな