第67章 願い。
★★
私は順くんの手を引いて歩いた
いつもは引っぱってもらってばかりの手
でも今日は、私が引くね
私だって順くんの支えになりたい
日向「ありがとな。俺、お前に出会えて良かったわ」
「それはこっちの台詞だよ。順くん、私に出会ってくれてありがとう。私、順くんにも、皆にも出会えて良かった」
順くんと鉄平さんの二人の約束
だけどそれは私たちとの約束
鉄平さんが今年だけしかバスケできないんだって聞いて悲しかった
悲しい・・・でも、手術を受けずに少しだけでも皆とバスケをしたいと思ってる鉄平さんの想いを叶えたい
たくさんたくさん、鉄平さんのバスケを目に焼き付けておきたい
たくさんたくさん試合をするなら勝ち続けるしかない
こんな話を聞いてテツ君や大我が燃えないわけがない
私だってそうだよ鉄平さんを含めての誠凛バスケ部
今のバスケ部皆と本当はずっと一緒にいたい・・・・
神様なんていないかもしれない
それでも願わずにはいられない
皆で日本一になりたい
神様がいるのならどうか・・・・どうかお願い・・・・
皆で最後まで、笑ってバスケができますように・・・・・