第12章 キラキラ。
★★
私は、涼太君に引っ張られながら進む。
ふわっと香る甘い香り・・・・・
あれ?この香りどっかで?
涼太君の香り、何かホッとするな。
黄瀬「ここっス♪」
・・・・学校は凄く大きかったけど、体育館は半分しか使わせてもらえないんだ。
「あ、ありがとうございました」
深々と頭を下げると、頭の上に彼の手が乗っかった
ポンッ
黄瀬「問題無いっス^^あ、そうだ、これあげる♪」
そう言って彼がポケットの中から取り出したのは一粒の飴だった。
「えっ?!」
はっとなり、顔をあげた。
私の手のひらには前にバスケットボールの上に乗ってたのと同じ、苺ミルクの飴だった。
「これ・・・・・」
黄瀬「じゃあ、俺もう行かなきゃ!今日はヨロシクっス^^」
・・・あの時、辛い夢から救ってくれたのは彼だったのかな?
何も聞けないまま、涼太君は走ってった。
その後ろ姿から目が離せない。
彼はやっぱり、キラキラと輝いてた。