第56章 不安の始まり。
★★
大輝にもメールを送り
私はベッドに寝転んで
ただ、ただ天井を見つめた
あの時
心臓が凄くバクバクして
額からは冷汗が流れ
体は震え
私は桃井さんの手を思い切り叩きのけてしまった
怖いと思った
吐き気すら感じた
涙は溢れて止まらなかった
私の身体が全力で彼女を拒んでしまった
彼女はただ、私の心配をしてくれただけなのに
自分の中で何が起きているのか自分でもわからず
考えようとすると不安だけが広がる
考えたくないのか
考えるのが怖いのか
それすらも考えることをやめ
私は目を閉じた