第55章 夏の終わり。
青峰「・・・・おぉ」
大輝は眠そうな顔をしながら、それでも照れくさそうに返事をした
「ね、ケーキも作ってきたよ♪」
青峰「おー、食う」
「じゃあ、準備するから・・・・・・どきなさいよ」
青峰「しゃあねーなぁ」
そう言って大輝は私を解放してくれた
大輝はどんなケーキが喜んでくれるのか考えて
考えて、考えた結果・・・・・・
「大輝が楽しく食べれるようにと思って、かなり凝ってみたんだけど・・・・・」
青峰「!!おお!!堀北マイちゃんじゃねーか!!」
大輝は一気に目を覚まし飛び起きる
青峰「サンキュ!!」ニカッ
大輝のこの笑顔
大輝も本当はよく笑う人だったのかな
「喜んでもらえて良かった^^」
正直な所、絵のデコレーションなんてしたの初めてで、しかも絵に才能があるわけでもないし納得の仕上がりができるまで何度も何度も作り直して、書き直した
大輝はさっきあんなにご飯を食べたにも関わらずケーキをがっつく
青峰「うめぇ」
「大輝、16歳おめでと^^」
青峰「オウっ!」ニカッ
大輝が1日でこんなに笑うなんて、珍しいんじゃ・・・・
青峰「お前も食うか?」
大輝はフォークにケーキをすくい
私の目の前に差し出した
「じゃあ・・・・」パクッ
うん!いい感じの仕上がり♪
青峰「お前口にクリームついてんぞ」
「え、嘘!?」
恥ずかしすぎる!!
青峰「そこじゃねーよ」
「どこ?」
そう聞くと、大輝は私の口についたクリームを指で取って
ペロリと舐めた
「!!」
その行動も、口に当たった指の感触も
何だか恥ずかしくって・・・・・私の顔は多分リンゴのように赤い
そんな私の顔を見てなのか
大輝も伝染したように顔を赤くして
青峰「なっ、何赤くなってんだよ!」
そう言ってそっぽを向いてしまった