第49章 仲直り。
★★
-数日後-
「いっちばん乗り♪」
静まり返った体育館
夏休みで学校に来るのは部活や補修がある人たちだけ
夏の屋上はさすがに暑くて眠れない
ジャージに着替えて
髪も結び
「準備万端!」
私はコートの真ん中に寝転んだ
高い天井
空が見えたら一番いいのにな
目を閉じて想像する
ここは雲の上で
周りは一面青空
ふわふわの雲の上で私は気持ちよく
眠りに・・・・・・つく・・・・・・Zz
この日私は夢を見た
雲の上で一緒に笑ってくれる男の子
優しい笑顔を私に向けて手を差し伸べてくれる
私も笑顔でその手を握る
幸せイッパイで胸がドキドキする
そっか、私、この人に恋してるんだね
でも、見えない
優しい笑顔を向けてくれているはずなのに
太陽が反射して男の子の顔が見えない
それでも私の心はあったかい気持ちに包まれた・・・