第10章 鼻メガネ。
★黒子テツヤ★
黄瀬君が来たあの日の夜、黄瀬君から電話があった。
pipipi・・・・・
携帯のディスプレイには”黄瀬涼太”が表示されてました。
(今日会ったばっかりなのに何の用事でしょうか)
黒子「・・・ハイ」
黄瀬『あ!黒子っち!今日は久々に会えて嬉しかったっス♪』
黒子「そうですか、それは良かったです。」
黄瀬『何か冷たくないスか〜』泣
黒子「そんな事ありません。僕も黄瀬君のプレイを見れて良かったですし」
黄瀬『黒子っち〜♪』
黒子「あの、用が無いならもう切りますけど・・・」
黄瀬『あ〜チョット待って!!』
黒子「何ですか?」
黄瀬『実は今日、帰る時に体育館の前で寝てる女の子がいたんスよ!!』
黒子「はい。それが何か?」
(さんの事ですね・・・)
黄瀬『いや、彼女、寝てる時に泣いてて・・・チョット気になっちゃって。黒子っち、その子の事知らないスか!?』
(泣いてた・・・・)
「知りません。では」プツッ
ツーツーツー・・・・・
さんは普段泣いたりしない。
ましてや怒ったり、笑ったり。全ての感情をあまり表には出しません。
確かに、最近表情が柔らかくなりましたが・・・
さんの過去に一体何があったのでしょうか・・・・・・・。
今度、監督か主将に聞いてみましょう。
それより今は、黄瀬君をどうにかしないと。
どうやら黄瀬君もさんの事を気にしてるようですし、もうすぐ練習試合ですからね。
さんが変な虫(黄瀬君の事です)にまとわりつかれないように対策を考えなければなりません。