第9章 苺ミルク。
★★
練習試合が決まった数日後、私は屋上にいた。
バスケ部のせいで立ち入り禁止になってた屋上が、又開放される事になった。
嬉しい。
なので、今日は屋上の真ん中で大の字で寝そべっていた。
・・・・・・・・・・・zZ・・・・・・・
「ふぁあ〜。又寝てた。」
どうしてこんなによく眠れるのかは自分でもわからない。
ただ・・・寝ている時は音も声も何も聞こえなくなるから、好きな時間だ。
でも、バスケ部のマネージャーをやりだしてから、皆に出会ってから、私は少し変われた気がする。
変われたのかな?
皆優しくて、楽しい。嬉しい事もいっぱいあった。
私は今、きっと幸せなんだと思う。
「あっ!!!もぅ部活始まってる・・・・・・・・・」汗。
リコちゃんに絶対怒られる!!!
早く行かなきゃ!!
ふと、屋上の隅に目がいった。
あれ?あんなとこにバスケットボールがある。
ボールに近づく。
もう大分擦れちゃって使えないかな。
でもこんなとこに一人ぼっちじゃ可哀想。
私はボールを抱えて体育館へ向かった。