第43章 七夕。
★★
緑間「・・・」
真太郎は私の名を呼んだ・・・・深刻そうな顔で
「どうしたの?」
緑間「俺は・・・・俺は認めているのだよ。誠凛は強い。だが、俺はもう負けない。そのために今まで以上の人事を尽くさねばならない」
「うん・・・・」
最初は急に何を話し出すのかと思った
真太郎の考えや悩みに私は、何も気づいていなかった
いつも自分の事ばかりで、私は・・・真太郎に甘えてばっかりだったのかもしれない
緑間「俺は今はバスケの事だけを考える。だから・・・俺にはもう連絡するな」
「え・・・・・」
緑間「、もう俺に関わろうとしないでほしいのだよ。迷惑だ」
彼は目を合わせてはくれない
ただ真っ直ぐ向き眼鏡を上げる
「ごめん・・・・私、迷惑かけてたんだね・・・」
頭が真っ白になって、おかしい
涙は・・・・・出ない
ここで出すわけにはいかないと思った
「ごめんね!!私自分ばっかりで、真太郎の事何も考えてあげられてなかった。もう・・・・・・・連絡・・・・しない」
喋る声が震えた
自分で言葉にすると、一気に目の奥は熱くなり涙が出そうになる
緑間「・・・・」
「私!!!行くね!!今日はありがとう!!楽しかった。今までもイッパイ、ありがとう!!じゃぁ・・・」
緑間「っ・・・・・・・」
真太郎は何か言いたいような顔をしてたけど、何も言わなかった
今日はお気に入りの浴衣を着て、お祭りも楽しかった、短冊にお願い事も書いた
一日凄く楽しかった
笑えるんじゃないかって思うくらい
でも・・・出てくるのは涙ばかり
周りの人達の目線なんて何も気にならなかった
私はただひたすら泣いた
私はこの日、友達を一人失った