第1章 真逆の足音。
(姿、見失っちゃったじゃん・・・)
全てを無視して私は彼の足音を追いかけた。
後ろではまだ何か叫んでいたが、今は彼の足音だけに集中した。
彼の足音は小さく聞きとりにくい。
(あ、足音が止まった!)
足音の止まった方に向かおうとした時だった
ドンッ!!!
・・・今度は間違いなく誰かにぶつかった。
「ぁ・・・・ごめんなさい・・・・」
と、相手を見上げると、すごく威圧的な大きさと顔でこちらを睨んでた。
(デカっ!しかも変な眉毛だ。)
?「んだよ?!」
(はっ!!眉毛見てる場合じゃなかった!)
ぺこっと頭だけ下げて、私は足をとめた彼の所にむかった
(あ~また歩きだしちゃったよ~。てか何で追いかけてんだっけ?)
「・・・疲れた・・・・」
私は追いかけるのをあきらめた。