第6章 勇気。
家の近くの公園のベンチに腰掛けて空を見上げる。
私の耳は他の人より聞こえやすい。
だから、聞いちゃいけないことも聞きたくないことも聞こえてくる。それがいつも辛かった。
私・・・・・
いつからイヤホンを手放せなくなったんだろう。
いつから友達を作らなくなったんだろう。
いつから自分から喋るのをやめてしまったんだろう。
そういえば、いつだったか誰かが言ってくれたんだったかな。
-------はどうしていつも泣いているんだ?そんなに辛いなら友達なんて作らなければいい。喋らなければいい。そうすれば泣くことなんてなくなるさ。嫌な声が聞こえてくるなら綺麗な音を聞いていればいい。大丈夫。僕だけはずっと、君の味方だから・・・・・・-------