第30章 黒い傘。
「けど・・・・今日はおあいこだね」
緑間「なっ!?」
雨でわからないだろうと思っていたのだが・・・・
にこんな所を見られてしまうとは・・・・・最悪だ。
俺の考えも知らずに、は俺の顔をタオルで拭き出す
緑間「オイッ!!そのくらい自分でできるのだよ!!」
何なのだよ一体!!! イラッ
「ダメ!私が拭くからじっとしてて!」
何なのだよ一体!!
どうして俺は・・・・こいつの言う事には反論できないのだろう
仕方ないから、拭かせてやるのだよ
「私、本当はズット秀徳と試合なんてしたくないって思ってた。私は誠凛のマネージャーだし、本気で誠凛に勝ってほしいと思ってるし本気で応援してた!けど・・・だからって真太郎を応援したくないわけじゃない!真太郎にだって勝ってほしいって思った・・・だから、戦いたくなんて無かった・・・」
どうしてこいつは・・・
緑間「・・・・・・」
「けど・・・・やっぱりして良かった。真太郎のあんな真剣な顔見たの初めてだった。真太郎のキレイなフォーム、どこから打ってもズレのないシュート、凄く見惚れちゃった。勝ったチームの私が言っても・・・嫌味に聞こえちゃうのかもしれないけど・・・凄くカッコ良かったよ・・・・真太郎」
こんなにも・・・・・
「誠凛が勝って嬉しいと思う。けど、私・・・・悔しい気持ちもあるの。真太郎が負けて、悔しいの!真太郎のこともやっぱり大事なの・・・・欲張りでごめん。けど、真太郎がいてくれたから、今の私がいるの・・・だから、ありがとう・・・・」
俺の為に泣くんだ
お前はどうして、こんなにも・・・・・・
俺の心をかき乱す
緑間「・・・・・」
さっきの悔しくて苦しいものとは又別の痛みが
俺を襲う
目の前のがたまらなく愛おしいと思う
バサッ
お前の泣き顔が見たいわけじゃない・・・