第25章 秘めた想い。
伊月「・・・・あれ?」
驚いた
目の前にはゴザを広げてお茶を飲むちゃんの姿があった
伊月「・・・・ちゃん・・・だよね?」
わかっているくせに、つい尋ねる
ちゃんはコクリと頷いた
伊月「授業、出ないの?」
「・・・・伊月さんこそ・・・」
小さく消え入りそうな声
俺はこの時初めてちゃんと会話をした
伊月「あぁ〜まぁ何となく出たい気分になれなくてさ^^」
すると彼女は自分の座っているゴザをポンポンと叩き、俺に座るように催促した
伊月「えっと・・・ちゃん、一人でのんびりしたかったんじゃない?俺別のとこ行くし!」
「・・・・・・そぅか」
彼女はとても悲しく切ない顔をした
俺の胸は凄く苦しく締めついた
伊月「・・・ちゃんが嫌じゃないなら・・・チョットいさせてもらおうかな^^」
俺は彼女の隣に腰をおろした
伊月「それにしても・・・準備いいね^^」
ゴザとお茶って、遠足じゃん!
「屋上で、のんびりするの好きだから・・・ハイ。どぅぞ」
そう言ってお茶を手渡してくれた
伊月「え!?俺に!?ありがとう^^」
「リコちゃんと順くんのお友達だから・・・リコちゃんと順くんのお友達は私にとっても大切な人」
日向がこの子を大切に想う気持ちがなんとなくわかった気がした
伊月「それにしても、屋上ってこんな気持ちいいんだ!!」
「早朝かお昼前か夕方が気持ちいいょ」
伊月「それ全部じゃん^^そっかぁ、だから朝練終わった時に屋上にいるんだ!」
ちゃんとの話は思いがけず弾んだ
日向の事が頭をよぎりながら・・・