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いつも眠いのはキミのせい。

第124章 10分。


★★


「皆、残り10分・・・ここからが正念場だよ。今のうちにしっかり水分補給して!大我はマッサージするからここ座って!!」

火神「オウ。わりぃ」

コガ「河原ーポカリある?」

河原「あっすみません!先輩の分はボックスに・・・」

コガ「あーいーよ自分でとるから」

「コガ先輩すみません疲れてるのに・・・」

コガ「いいっていいって」




コガ先輩はいつも笑って楽しそうで

良い意味でトラブルメーカーみたいな存在で

雰囲気が悪くなってもコガ先輩の一言で場が和む

実渕さんのマーク・・・大変だったのに・・・

皆に気を使わせないように自分でできることは自分でやろうとする




コガ「・・・・っ・・・」





そんな先輩だって、悔し涙を流す

皆には気づかれたくないんだろうな

ボックスの前で、声を押し殺しながら涙を流す先輩の後ろ姿

いつもおちゃらけてみえるけど・・・・・

皆と同じようにバスケが好きで

悔しい思いだって同じようにして

強くなりたいと同じように願う




私は手を止めてコガ先輩の方に向かおうと立ち上がった




火神「やめとけ」

「え?」



大我は私の腕を取った



火神「お前にも見られたくねーだろ」

「気づいて・・・たの?」

火神「皆気づいてんだろ。けど、気づかないフリしてる」

「そうだったんだ・・・・」




そっか・・・

ちゃんと皆気づいてたんだ



火神「水戸部先輩に任せようぜ」

「うん」




やっぱり仲間なんだなぁ・・・・

もう何度同じことを思えば気が済むのだろう

ここに居ると、何度も何度も仲間の大切さや

仲間への想いに気づかされる




「大我・・・・」

火神「ん?」

「ありがとね」

火神「は?何だよ急に」

「ここに居てくれて・・・ありがとう」

火神「・・・それは俺のセリフだっつーの」

「え?」

火神「お前がここに居てくれて良かった」

「・・・・・・」

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