第120章 影を無くした影。
★★
テツ君は3分間何もできないまま第一Qを終えた
実際に何もできずにコートの中にいるのはとても悔しかったと思う
強く握りしめたテツ君の拳は、悔しさで震えている
下を向いて歯を食いしばるテツ君の姿はとてもいたたまれなかった
「テツ君・・・・タオル」
黒子「・・・・ありがとうございます」
第二Qからはテツ君はベンチに下がることになる
皆も心配そうな顔でテツ君を見つめていた
火神「元気出せよ黒子!」バシッ
「!」
そんな中大我だけはいつものノリでテツ君に話しかける
火神「全く使い物になんねーお前入れたままでも第一Qなんとかなったんだ!こっちのことは心配すんな!」
黒子「・・・・・わかっていますができればもう少しオブラートに包んで言ってくれませんか」
「・・・・・ふふふっ」
黒子「?」
火神「何だよ気持ちわりー笑い方しやがって」
「ちょっと大我!!折角ちょっと見習ってあげたのにぃ!!」
火神「お前俺の事なんだと思ってんだよ!!」
「ただのバスケ馬鹿だと思ってるよ!ね、テツ君」
黒子「・・・・そうですね」
火神「黒子まで俺の事バカにしてんのか!?」
黒子「いえ・・・ありがとうございます。」
・火神「「?」」
黒子「絶対もう一度コートに戻ります!勝つために・・・!」
木吉「・・・オウ!」
日向「頼むぜ黒子!」
皆の顔つきがまた戻った
良かった
一人だと不安になったり
落ち込んだりしちゃうけど
皆がいるから、励まし合える
皆がもし戦意喪失してしまうようなことがあっても
私が皆を励まして支えになりたい
なれるのかな?
なるんだ絶対!!