第115章 失う。
私をイジメてくる人達はいなくなった
でも、陰で噂をされることに変わりはなかった
もうイヤホンは外さない
誰の声も聞き入れない
私にはもう誰も居ない
なのにどうして・・・私は毎日彼に会いに行くのだろう
「あれ?お前又来てんのか?」
「虹村さん・・・」
こうしてたまに、虹村さんに出くわすことがあった
でも、虹村さんに出くわしてしまった日の赤司君は酷く機嫌が悪い
この日は、いつにも増して赤司君の機嫌が良くなかった
赤司「」
「赤司君っ」
虹村「よぉ赤司」
赤司「に何か用でも?」
虹村「ただ通りかかっただけだよっ!お前らの邪魔なんてしねーよ。じゃあな」
赤司「・・・・・」
虹村さんもきっと赤司君の雰囲気が変わってしまったことには気付いてる
でも、何も言わない
何も言えないのかもしれない
今の赤司君には、恐怖心しかわかない
「あの・・・・」
自分でも声が震えてるのがわかる
赤司「。そんなに僕との約束を守るのが嫌なのかい?」
「そんなんじゃ・・・」
赤司「僕はの為なら命だって差し出せる」
「そんな冗談っ・・・」
赤司「冗談なんかじゃない。なんなら今ここで試したってかまわない」
こんな会話、冗談にしか思えない
なのに・・・
赤司君は冗談だと思わせない
彼なら本気で命を差し出すんじゃないかって・・・
怖い