第2章 甘美なこころ 大倉燁子
相変わらず麗しいのう
ポツリと心の隅で想いを零す。
赤茶の髪を左側で高く結い上げた幼女こと、大倉燁子は猟犬部隊隊長である男とその隣に寄り添うように歩く女性に目を向けていた。
ふと立ち止まれば男の方、福地桜痴は豪快な笑い声をあげ、その隣に寄り添う女性は微笑みを浮かべながら胸に手を当てており。
硬い皮のソファに行儀悪く腰掛けている燁子は微笑みを浮かべ、何処か楽しいような、嬉々とした様子である。
彼女が笑みを浮かべていればおおよその人間は多少怯えるものだが猟犬部隊メンバーが見れば彼女は目線の先の2人を見ていて、尚且つただ単純に和んでいるのだと理解する。
2人はまるで夫婦のようだ
そう言い出したのは紛れもない2人を見つめる燁子本人である。
彼女は常日頃猟犬部隊隊長である福地に対して好意の想いを述べるが、それとは別に2人をくっつけようと、それを楽しんでいる節がある。
それは目的こそあるものの。
彼女が述べる想い等はよくわからない部分が多いが__
というのも、燁子が見つめる女性
実は彼女のお気に入りの鉄人(オモチャ)である。
単に道具として、というよりかは人間であるものの絶対に『壊れない』異能を持つ人間であり、それ故に目をつけられたのだろうがそれを理解して尚快く燁子の要望を(どんなに酷であっても)受け入れるのだ。
故に確かに道具として、というものもあるが、人としても、友人としても、同性としても燁子は彼女を気に入っていた。